私は、2つの研究室の論文指導ゼミに参加しています。
片方が本来所属の研究室で、もう一方は共同研究のご縁で参加させていただいています。
最近、その2つの差異に関心を持っています。
というのも、同じ「論文指導ゼミ」でも、やりかた、考え方が全然違うなぁと感じるからです。
それは、おそらく、投稿する論文誌の状況や、中心とする分野の常識、それから、
研究科の博論審査の在り方の差異などに起因するものだと思います。
どちらがいい、どちらが悪いという事ではなく、
むしろ、2つの違うものに参加している事で、それぞれ相対化できる事は有益だなと思います。
比較する事でしか気付けなかった事もあるだろうなと思います。
例えば、片方の研究室で論文を書くときには、その論文をやる事が研究者としてのキャリアに
どのように関わるかをかなり意識します。
つまり、その研究をして、食っていけるか、という話です。
もう一方の研究室は、あまりその点は気にしません。いや、もちろん、
当人の中でそういった事を意識する事はあるとしても、それ自体が論文指導ゼミの
議論の内容に乗っかってくるという事はあまり考えられません。
多分、どちらかのみに所属していれば、そのやり方が「あたりまえ」になっていただろうと思います。
「なに、就職とか考えてんの、研究ってそんなもんじゃないでしょ?」
「そんなんやって食っていけんの?そんなリスク取ってまでやる意味あるの?」
極端ですが、そういった考えに陥っていた可能性はあります。
その意味で、自分の考え方の幅が広がった事は間違いないと思います。
もちろん、考え方の違いに悩むことも度々あります。
こちらの研究室で良しとされる事が、他方ではNGだったりする。
それが研究の根幹に関わる部分だったりすると、すごく、悩ましかったりするw
でも、それでも、2つのゼミに参加できて良かったなと(終わったわけではないですが)
思います。
最近、そんなことを感じています。
(以上)