東大シンポ「アクティブラーニングの可能性とその条件―探究的学習の視点から―」に行きました②:アクティブの2つの意味の整理

前回のブログ の続き。
東大シンポに行って感じたことの続き。

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2、市川先生②

前回のブログで取り上げた話に続く形で、このような話題が提起された。

——–(引用)——–
どちらがよりactiveなのか
 一見、積極的に発言し、よく動く生徒
 懸命に教師の講義を聴き、理解し考えようとする生徒
外的なactive、内的なactive
————————

単に見た目だけの動的な活動をしてもダメなんじゃないか、という問題提起である。

<感じたこと>

これは、外的なactiveと内的なactiveの比較である。
確かにそう。

ただ、そもそも、アクティブラーニングとはどういうものをさしているのかの整理が必要かもしれない。
ここまで出てきたactiveには二つの意味がある、と感じた。
 ●能動的・受動的、という意味での能動的=active。
 ●動的・静的という意味での動的=active。
この二つの軸で整理すると、

スクリーンショット 2015-03-26 12.03.57

という感じ。

得てして想定しがちなのは、②と③。
③:昔からのスタイルである机に座って受動的な学習。
②:アクティブラーニングとして想像されやすい、なんか活動しながら能動的に考えるような形。

だけど、①も④もある。
①:なんだかやたら活動してるけど、何も考えてない。実は、言われた通りに動かされているだけ。市川先生が危惧する話。政策化によって最も陥りそうな形でもある。
④:机に座って静的に学んでいるんだけれども、非常に能動的に考えて学んでいる。

本来、アクティブラーニングのアクティブは能動的という話。
つまり、②④含むものだけれど、
②だけだと想像されやすい。
別の言い方をすれば、「動的」という意味と混同されやすい。
結果、②ばかりが注目を浴びやすくなる。

で、気をつけなければならないのは、③から②を形だけ、短絡的に目指して、①に陥ってしまうということ。
前回のブログで言った政策化の話もふまえると、よけいに危ない。

同時に注意しないといけないのは、④に目がいかなくなる可能性があるということ。
最終的に子どもの学びにつながればいいのだから、②も④ももちろん大事で、
どちらかが無くなったらダメとかそういうことではないんだけれど、
④を軽視するような形に誤解されたら勿体ないかなと思う。

特に、④の出来る先生が、「活動的な場面が無い」というだけで批判されるような状況に
なったら嫌だなと思う。
それは手段と目的の履き違え。

その辺は注視していきたい。

昔、④(つまり、机に座ってじっくり考えること)は「勉強が出来る子だから出来る」と思われていた。
アクティブラーニングが行われる流れにおいても、大学の大衆化で知的な能力の高くない子が
増えたために、④が達成されにくく、③に陥りがちだから②を目指す、という話でもあるように思う。

でも、これまで見てきた「力ある教員」は、どんな能力の子であっても、
その子に適した問い、考えたくなるような問いを与え、
④に導いていたように思う。

もちろん、②を否定するつもりはない。
自分自身アクティブラーニングするしね。
でも、④を目指すことをあきらめたりやめる必要も無い。

しつこいけれど、「活動的な場面がない」というだけで批判されるような流れには
なってほしくない。

「活動的な場面がなく、能動的に学んでもない③」ならば、それは個人的には
良い授業だとは思わないし、そういう状態であれば、【まず試みるべき】は、
「活動的な場面を入れてみよう」ということだし、それさえせずに③に
安住しているような教員が増えたら、やはりまずいよね。

今後の肝は、③をしていた教員が上記のように思ったとして、
①にいくのか、②にいくのか、ということ。
いったん①に行ったとしても、そこで満足せずに②を目指せるか、ということ。

その辺は、教育工学なり、教育方法学なり、の出番なんでしょう。
いかにしてアクティブラーニングを実質化するか。

今、その辺の流れがぐわーっと来てる。

東京大学大学発教育支援コンソーシアム推進機構シンポジウム
実践者が語るアクティブ・ラーニングの可能性

【プレスリリース・拡散お願いします!】東京大学、「高校におけるアクティブラーニング型授業」を推進するための高大連携プロジェクトを開始

といったものは、こういう「実質化」に貢献することを目指した取組みだと思う。
あるいは、こんなのもある。

そしてそして。

後で述べるけれども、それは、実は、政策化して公教育におろす場合、
そういった分野(工学方法学)にとどまる話ではないということを
シンポの村上先生の話で感じた。
教育経営も教育行政も。

ということで、その辺はまた今度。

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以上、第二弾終了。
いずれ(いつか)第三弾へ。

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