昔の自分、今の自分  

昨日、ネガティブなブログ、略してネガティブログを書いてしまったわけだが、その後、ある先生のブログを見て、ハッとさせられる事がたくさんあった。

いわせんの仕事部屋:ゆっくり「先生」になっていくプロセス
http://iwasen.hatenablog.com/entry/2015/09/25/181203

岩瀬先生は、もともと埼玉の小学校の先生で、今年四月から学芸に大学教員として着任された先生。
いつも岩瀬先生のブログを見てたくさんの事を感じたり気付いたりするのだが、今回は特に多かった。

今回の記事の趣旨は、「早く早く」と成長を急かされる中にあって、
だからこそ、「ゆっくり育つ」ことの大切さを改めて見つめ直す、ということ。

なによりも、
“「早く早く」と追い立てられた教員は、子どもを「早く早く」と追い立てます。
成長を見守る余裕もなく。短期的な成果を上げようと絶えず評価し、「早く早く」とせき立てる。”
“訪れるたくさんの失敗と悩みに寄り添ってもらい、向き合い、乗り越える。
ゆっくり育つことを尊重された人が、ゆっくり育つことを尊重できるようになるのではないでしょうか。”
エンドユーザーを見失わず、これを大切に出来る余裕や、人間関係、そういったものを大切にする。

という事。

ポイントが違ってたらすみません。
出来れば当該記事を直接見てもらった方がいいと思う。
というか見て下さい。

今回は、この記事を見て思ったことがたくさんあってので、それを記しておきたい。


 

⚫1つ目:自分が初任だった頃のこと

もう10年近く前(!)だけど、最初に教壇に立った時のこと、思い出した。

何をしていいのか、全く分からない感じ。

最初、クラスをどうまとめていいのか分からず、いや、クラスの子とどう接していいのか分からず、
本当に右往左往するしかなかった。

誰だったかな、最初の日に誰かに、「こいつ、おもしれー」とか言われて、
“こいつ”かー、いいんかなーこの距離感、でも「おもしろい」だから、まぁいいんか、でもなぁー、
これ何にも言わんかったら、ずっと、“こいつ”なんかなぁ、悪くないけどなぁ、でもなぁー、
とか思いながら、もじもじしてた。

そういや、初めての保護者参観の時、クラスが若干火を噴いて、保護者会で「小学生に戻ったみたいだった」て言われたなぁ。

その一言にだいぶ悩んだ。

選択の授業(←当時はまだあった)で中3に接した時、完全にナメられとった。笑
その後は「ナメられる」とかどうでもよくなったんだけど、当初は、そういうのが気になったんだよな。

周りの先生にも心配かけたと思うけど、ほんとうにゆっくりゆっくり見守ってもらったと思う。

半年ぐらいたった頃、「イヤな事はイヤって、もっと言っていいよ」って学年主任の先生に言ってもらった。

社会科でペアを組んだ同じ学年の先生に、「君は色々と失敗もしてるけど、一生懸命やってくれるのが伝わる。
君がうちの学年に来てくれて良かったよ」と言われた時、どれだけ安心したか。

その頃のことを色々と思い出した。
涙出るなぁ。。。
あぁぁああぁぁあ。。。。

↑の2つのコメントをくれた2人の先輩は、どちらも今は校長先生。
育てていただきました。
本当にありがとうございました。

ってなことを思い出しました。


 

⚫2つ目:今の自分のこと

くしくも、岩瀬先生が「ゆっくり育つ」ことの大切さを書かれた日に、
自分は自分のキャリアについて「のんびりしてられない」と書いた。

焦り焦りブログ。略してアセグ。

 ー アセグの背景には何があるか。

研究者として生きていると、どこかで「詰む」タイミングが来てもおかしくない。

自分含め、若い研究者は有期の職に就いている人が殆どだから、研究者を続けるには「転職」が必須。
「転職」しなきゃいけない時期までに、他の職が見つけられるほどの業績がなければ、お終い。
年齢があがるごとに、対象となる「職位」はあがってしまい、必要とされる業績のラインは高まっていく。
そのラインに追い越されないよう業績を出し続けないと、研究者を続けていくのは厳しい。

今の自分もそういう渦に巻き込まれていると思う。
そして漂流している。
研究者という職業は、本当に「サバイバルレース」だなと思う。
ある先輩が研究者を「侍」というメタファーで表現してた。
殺伐としすぎかな、とも思うけど、実際、一人一人で競争だし、
一人で戦わないといけないというのは、その通りだなと思う。

一方で、こういう状況にあっても、「落ち着いて研究に取り組むこと」は大事だなと思う。
あわてて出した知見は、多分、一瞬薄っぺらく消費される事はあっても、自分や世の中にしっかり根付く事はないのかもしれない。
焦るんだけど、出来るだけ、時間軸を長くとりながら、落ち着いてやっていくことを心がけたい。

そのためには、どうやってネットワークを作り、どういう環境を作るか、ということも重要なのかな。
院生の頃は、先生にそういう「舞台」を作ってもらったりするわけだけれど、
院生でなくなってしまったら、それは自分で作っていくしかない。

【自分が落ち着いて研究し、力をつけるための環境を、自分で作る】

という事。
「落ち着いて」という事が目標に含まれる事を忘れないようにしたい。
落ち着いた環境を作るために、自分で自分を追いつめてたら、元も子もないよな。

うん。

地に足つけてがんばろ。


 

⚫3つ目:書籍のこと。

今年の春に出した本( 教師の学びを科学する )では、まさにキャリアの早回しが起きていると書いた。
そんな時代に若手が「周りに支えられながら育つ」ことが出来る環境をいかに作るか、という事を書いた。

年齢構造の歪みという個人ではいかようにもコントロールできない構造の中で、背中をグイグイと押されがちな時代のなかで、昔ほどではないけど、「ゆっくり」と言えるかは分からないけど「支えあう」中で「地に足つけて背伸びができる」環境をどう作るか、ということ。

そのための仕掛けについて書いた本だと思う。

「教師の学びを科学する:データから見える若手の育成と熟達のモデル」
(Amazon) http://goo.gl/fpBw5z

9784762828973

ということで、他にも色々感じたけど、疲れたので、おしまい。

・・・最後に宣伝で締めという形。笑

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