データをもとに対話を促す

ここのところ,「データをもとに対話を促す」ということについて考える機会が多い。
本務でもその他の共同研究でもそういう場面が増えているからである。

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「データをもとに対話を促す」ためには,単なる統計のスキルがあればいいというわけではないと思う。
どんな点への配慮が必要か,以下に幾つかあげてみた。

●対象になる人たちとの協力関係を築くこと
データをとられる人たちは,調査をされることを基本的に恐れている。「調査と対話を希望し,依頼してくる人たち」と,「調査をされ,対話に巻き込まれるひと」とがズレる(例えば前者が管理職で後者が教職員,前者が教育委員会で後者が学校現場の人たち,など)という,プロジェクトの特徴にもよるのだろうけれど。
その恐怖を鎮め,どんな意味があるかを伝え,衝突を回避するやり方を提案し,協働関係を築けなければまず実施に至れない。

●分析にも耐えられて,かつ,対象者の反感を買わない調査項目を作ること
↑にも関わるが,「中の方々」は,調査項目に対してかなり敏感である。「こんなことを聞かれたり暴かれたりしたら困る」という気持ちがある。当然のことである。そこに配慮し,衝突を回避する必要がある。しかし,それでいて,「中の方々」に調査項目をあずけてしまった場合には,例えばMECEにならないとか,ダブルバーレル問題やバイアス問題に陥るといった可能性もある。その間をつく必要がある

●対話のきっかけになる「分析の仕方」「結果の見せ方」
高度な分析をしても,その結果の見方が分かる人はほとんどいない。「ここが○%有意でした」と言っても,その意味するところはほとんど伝わらない。なぜなら,お互いの専門性が異なるからである。分析する側の専門性だけをもとに伝えたって無理が生じるのは当然である。一方で,だからと言って全ての質問の度数分布と平均だけを見せて「はい考えて」では,どこに注目していいかは分からない・・・。その中間にある見せ方をする必要がある。

●対話の場の作り方
データの結果は,時に辛辣である。事前にうかがっていた「うちの組織って○○だと思うんです」みたいな話をズタボロに切り裂く結果が出る可能性もある。しかし,そういうことを暴くのが目的ではなく,あくまで目的はそういうデータをもとに対話し,次の一歩を踏み出すための場をつくることである。単に切り裂くだけの結果になってしまうと,対象の方々は耳をパタンと閉じてしまうし,場合によっては,データや調査そのものについて疑問を持たれることになってしまう。それでは目的が達成できない。その場にいる人の思いに寄り添い,人間関係に配慮し,場の雰囲気作りをしたり,結果の見せ方を考えたりする必要がある。

 

以上4点書いてみた。
それぞれ「・・・する必要がある」までは書いたが,「じゃーどうやってやればいいか」までは書けていない。
正直,まだ暗中模索の段階で,「こうすればいい!(ダーン!!!)」みたいなものはまだ見えていない。
というか,そんなクリアに示せる方法論など最初からなく,どうにかこうにか,その場の状況に合わせて柔軟に進めていくしかないのかもしれない。

まぁ。

そんな感じなのかな。

といったところまで書いてお腹いっぱいになったので,この辺でまた。

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