カテゴリー別アーカイブ: 学校組織

持続可能な授業研究

先日、とある小学校の校内研修会に参加した。
今後求められる資質能力をふまえ、具体的な提案を含んだ、大変学びに富んだ会だった。
ところで、今回の講師の先生のコメントの中で一番印象に残ったのは次の言葉。

「終わったとき、『あぁ、もっと面白い授業したい』とか『もっと深めたい』と思うような研究しましょう」

ということ。当たり前と言えば当たり前なんだけど、結構そうでない場合も多い。

「『もう二度とやりたくない』と思うような研究ならやめときましょう」

そんなことも言ってらっしゃった。
出来なかったことを指摘しあってボコボコにしたり,形を整えるために莫大な労力をかけたり,そういうことになりがち.そんなんなるなら校内研究も考えもんだよね.

肯首肯首.
肯首肯首肯首.

ジェンガみたいなもの :学校の業務改善に関わって

最近,学校の業務改善について友人と議論することがあった.

「学校はやることが多すぎる.」
「取捨選択をすべし.」

まさに,その通りだけれど,実際のところ,何をやめていいのか考えるのかはかなり難しい.
コストと効果ととが複雑に入り組んでて,短期長期で考えるとかなり難しい.

その際,会話の中で「ジェンガみたいなもの」という喩えが出たのだが,まさにそうだと思う.

しかも,終盤にさしかかったジェンガ笑.

どれを抜いても大丈夫なのか,かなり難しい判断.

引っこ抜いて,崩れてしまったら,つまり,喩えとしては「荒れてしまった」ら,業務改善どころではないし,平時の忙しさの何倍も何百倍もきつい...
そういう綱渡り的な取捨選択であること,そういう難しさがあることに寄り添いながら物事を言っていかないとあかんなと思う.

そんなことを思ったりしました.

では.

教育経営の時代 : 「カリマネ」をこえて

大きなタイトルをつけてしまった笑。
たぶん、夜、眠い状態で書いてるからだと思う笑。
これから数年間つきあうことになるかもしれない「カリマネ」ってものについて書いておきたい。
思ってることをダーーーっと書いとこうと思う。

カリマネ。
カリキュラムマネジメントの略。

カリキュラムマネジメントには三つの視点があるという。

=====
1、各教科等の教育内容を相互の関係で捉え、学校の教育目標を踏まえた教科横断的な視点で、その目標の達成に必要な教育の内容を組織的に配列していくこと。
2、教育内容の質の向上に向けて、子供たちの姿や地域の現状等に関する調査や各種データ等に基づき、教育課程を編成し、実施し、評価して改善を図る一連のPDCAサイクルを確立すること。
3、教育内容と、教育活動に必要な人的・物的資源等を、地域等の外部の資源も含めて活用しながら効果的に組み合わせること。
=====
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/attach/1364319.htm

「教科を越えて、学内外のリソースを活用しながら、教育課程について評価改善する」こと。

カリマネに対しては批判があるらしい。
現場への丸投げじゃないか、と。

ALやるけど、内容けずらないよ。
経験主義も系統主義もやるよ。
そこまで膨らましといて、絞るの、選ぶのは学校任せ。

確かにこれは丸投げと言われても仕方ないかもしれない。

でも、一方でこれを本当に実現できるなら、それはそれで悪くない。
文科省や誰かに押し付けられた「必要なこと」じゃなく、学校や教員自身が重要だと思うことに注力するということ。
それ自体は悪くない。

ただし、「出来るなら」
そういう意味では、結構、「賭け」なのかもしれないと思う。
(中教審や文科省がそう認識してるかはわからんけど)

その意味じゃ、正直言って、賭けに出るのは早すぎると思う。
改革なり、改訂なり、ここんところ詰め込みすぎだと思う。
理想論語りすぎだと思う。
普通にやれば、消化しきれない。

でも、じゃあ一方で、失敗したほうがいいかといえば、もちろんそんなことはない。
おそらく、この賭けに失敗したら、そこからもう一度一歩踏み出すには、もっと時間がかかりそう。

マナビのあり方(指導要領改訂・主体的対話的…)、その運営方針(カリマネ)、教員の力量(養成採用研修の改革)、これらを全て無にしかねない要素(多忙)の改善(働き方改革)、、、これらを一気に一体的に変えていこうという賭け。
今、賭けに出るべきなのか、という疑問は残らなくはないけれど、おそらくこれはもう、後戻りすることはないと思う。

だとしたら、僕はこの賭けにはノリたい。
僕は、なんとかして賭けがうまくいく方にかけたい。
この変革に対してプレーヤーとして関わりたい。
うまくいくべく後押ししたい。

ところで、実際のところ、カリマネって何なんだろうと思う。
カリキュラムの検討のために時間や会議を作ればうまくいくかといえばそうじゃないだろう。

そもそも、授業のことちっとも気にしない校長だったらこんなんできないし、他教科のことをどうでもいいと思うような教員集団なら「教科をこえて」なんてできっこない。
それに、どう考えたって、取捨選択するには教科間の軋轢なんかも避けて通れないわけで、組織としての意思決定のありかたが鍵になるのは間違いない。

つまり。

カリマネってのはカリキュラムの話に閉じられたもんじゃない。
結局、「組織としてどうなの」ってことが問われるんだと思う。
マナビや子どもたちの成長ってのを真ん中に据えて、組織が組織として意思決定して、機能していけるかって話だと思う。

「マナビを中心とした学校づくり」

これは、ちょっと前の話になるけど、「学校づくりゼミhttps://gakkoudukuri.wordpress.com/」とかでやろうとしていたこと。これが必要とされる時代がほんとにきたんだと思う。

まさに教育経営の時代がきたと思う。

これらを実現していくために、いくつかの鍵があると思う。

重要なのは、リソースや社会の支援・理解。
これはもちろんそう。

もう一つの大事な点は、トップの力。

学校はボトムアップが大事だと思う。
「私は黒子だから」的な校長も多い。
もちろんその通りだと思うけれど、一方で、「存在を消していい」わけではない。
表に立たなくても、ちゃんとマネジメントする人としない人がいる。
トップがマネジメントできるかどうか。
これは、今後さらに重要になると思う。

これまでも『校長が変われば学校が変わる』と言われてきた。
校長が大事という認識はこれまでもあったと思う。

でも、それは、いい校長がきてくれるかどうか、という、いわば当たり外れの話だった。
一方で、力量形成へのあきらめも表しているように思う。
結局、「できる人」と「できない人」は決まっていて、その「どっちが我が校にくるか」次第って話のようにも聞こえる。
つまり、「できない校長」が「できる校長」になっていくとは、想定されていないようにも思う。

僕はここんとこをどうにかしたいと思う。
校長の力量形成やその支援ってのは、もっとできるんじゃなかろうか。
専門職基準が出されたり、いろんな研修をやってらっしゃる先生はこれまでもいた。
その先生たちのことは本当に尊敬している(あの先生みたいになりたいと思ってきた先生もいる)。
僕自身、そこに新たな一歩を加えられるべく関わりたいと思う。
傍観してるよりはよっぽどまし。

前回のブログにも書いたけれど、「力量形成について調査して、それを生かして仕組みや研修そのものを作っていく」という形。
その校長バージョンをやっていきたい。
やっていきたいというか、やる。
というより、やることになっている。

マナビラボで。

ここんとこ、校長の力量形成について、横浜市の調査もあったし、国研の調査も行われたらしい。
これから、マナビラボでも調査を行っていく。

そういう知見をいかしつつ、校長研修や、校長の力量形成についての仕組みを考えていく。
30台の僕がやるのはおこがましいかもしれないけど、やっちゃう(笑)
やっちゃうやっちゃう。
やっちゃうぞー。

という宣言で終わりたいと思います(笑)
みなさまおやすみまさい。なさい。

お知らせが2つ [5/7 教師教育 ] [6/3 教員のキャリア(SL) ]

近日開催予定のお知らせが2つあります
・[5/7 教師教育の会 @桐朋小]
・[6/3 教員のキャリア,特にスクールリーダー(ミドル,管理職)についての会@NEE ]

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●[5/7 教師教育の会 @桐朋小]

5/7に,石川晋先生とともに,教員の成長と育成について語り合う会を開きます.場所は桐朋小学校です.

若手の先生との関わり方や,教員が力をつけられる学校のあり方などについて,一緒に考えませんか?
濱口恵美さん,つかはらかずおさん,山辺恵理子さん,関口潤さんらとご一緒します.是非,よろしくお願いします.

以下のフライヤーをクリックしていただいて,先生ポータルからも申込みいただけますし,メール workshop@reflect.or.jp でもお問い合わせ,お申込みいただけます(件名を【5/7 ワークショップ申し込み】と記載してください。)

教師教育

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●[6/3 教員のキャリア,特にスクールリーダー(ミドル,管理職)についての会@NEE ]

6/3に,New Education Expo にて,セミナーの講師をつとめます.

脇本さんや横国大の大内先生,横浜市教委の柳澤先生,木村さんとです.
これからはカリマネ含め教育経営の時代がくるなと思ってます(本気で).共同研究の調査報告を含め,スクールリーダーの職務や職能成長について考える時間にできたらと思います.よろしくお願いします.

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https://edu-expo.org/nee2017/index.php
※以下の順にクリックしていってください.
>東京会場
>タイムテーブルから
>6/3(土)の第7セクション15:40〜
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子どもが成長する学校のつくり方
~スクールリーダーの成長と育成に関する調査報告~
受講する
【コーディネータ】
横浜国立大学 教育学研究科 准教授 脇本 健弘
横浜国立大学 教育学研究科 教授 大内 美智子
横浜市教育委員会 教職員育成課 主任指導主事 柳澤 尚利
東京大学 大学総合教育研究センター 特任研究員 町支 大祐
立教大学 経営学部 リサーチアシスタント 木村 充

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校内研でリフレクションのお話をしてきました

先日、横浜市立の小学校でリフレクションのお話をさせていただく機会を得ました。
今回、内容を検討している段階で意識したポイントについて、メモしておきたいと思います。

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1、経験学習の「入り口」としてのリフレクション

経験から学ぶこととリフレクションってイコールなのかなといつも思います。
少なくとも、「振り返ること」は経験から学ぶこととイコールじゃない。
言い換えると、「振り返るだけで学べるわけじゃない。」

ここ間違えると、なんか振り返りってやらされるんだけど、なんのためにやってんのかわからない、になる気がする。
経験学習でいうと、概念化というか持論化というか、メタ化というか、スキーマ化というか、、、そこまでいくと、「学んでる感」が出る。

<その経験から何を学んだんだろう>を、少しでも意識することは、ちょっとした違いだけど大きいんじゃないだろか。

2、自分へのフォーカス

オニオンモデル(コルトハーヘン)っぽいものを意識して。

これとレゴとの関係性がイマイチつかなかったので(つけなきゃいけないわけじゃないけどw)、今回は少し考えた。
ストレートに「あなたの強みは?」と聞かれるのはハードルがあるので、ある場面(レゴで作った場面)で発揮された強みを聞くというワンステップを入れた。

結果としては悪くなかった。
レゴとの関係においてもそれなりにいけたとおもう。。

3、前後半の関係

前半(レゴで場面を振り返る)と後半(その場面を通じて自分にフォーカスする)の温度差。
2、で言ったような意味的なつながりもそうだけど、場の様子についても前後半の関係を意識した。

一回ほぐして、深い問いに行くという。
安心できる場にしてから、じっくり考える場へ。
熱狂型から、冷静型へ。

というようなね。

4、「共有しない」の明示

自分と向き合う問いの一部については、「この問いについての回答は、あとで共有したりしません」と明言した。
本当に向き合いたい時って、「人に見られること」が不安要素になってしまう気がする。
「ここは外に出さないでイイ」を伝えたほうが、安心してやれるんじゃないかな(その問いの意義が腹落ちしていればなおさら)。

3も4もそうだけど、基本的に「安心して取り組んでほしい」って気持ちがあると思う。
特に今回は校内研だから、というのもあるかもしれない。
有料型の、「全員が全員、高いモチベーションを持って集まっている」というパターンではないというのも、これを意識した背景にあるかも。

 

<課題もメモしとく>

・1と2の関係

a)レゴと経験学習
b)レゴと自分へのフォーカス

は、それぞれうまくつながったんだけど、ab間のつなぎが難しかた。

・自分に向き合うことの課題

今回は自分に向き合うことの大切さをメッセージにしたけど、自分に向き合うことが単なる自己強化や独りよがりになることは避けたいなと思う。

・使命とか

自分の使命とか、自分が教員としてそもそもやりたいと思っていたこと、って必ずしもあるわけじゃないよなと思う。
「ただただ公務員だから」って人もいると思う。
というか、もともとは使命感を持っていても、それを失った人もいると思うし、特に校内研とか色々なモチベーションの意図がいる場ではこの語りかたは丁寧にやったほうがよさそう

<最後に>

今回、よんでいただいた先生が「りふれくしょんで校内がつながる」というお話をされてました。
多脚かに、そういう意味合いもあるよなぁ、と思いますし、とても素敵な言葉だと感じました。

以上。
箇条書きですが、この辺で終わりたいと思います。
では。