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グググと引き込まれる勉強会って。 : 「主権者教育と生徒会活動」の勉強会に参加して

土曜は、社会科に関わる民間勉強会に参加した。
テーマは「主権者教育と生徒会活動」。

▼ 主権者教育

会は、松下政経塾出身で湘南台高校のシチズンシップ教育などの実践で知られ、現在、神奈川県教委の「小・中学校における政治的教養を育む教育」検討会議で座長をつとめておられる西野偉彦先生の講演、それから、かつて私が勤めていた横浜市立中学校の先輩である北村明裕先生の、実践をもとにした講演、の二本立てであった。

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当日資料の一部

前半の西野先生の講演は、途中から加わったので全体を見ることはできなかったが、ドイツの学校会議の事例は非常に興味深かった。学校会議は、生徒代表と教員代表や外部委員等によって構成され、実際に校長の選出(承認だったかな?)に権限を持っている、とのことだった。
また、最後の質疑応答の時に少し話されていた「きれいな政治参加だけを見せる必要はない」といった言葉が非常に興味深かった。主権者教育はある意味、民主主義の理想を見せたいと思ってしまいがちだが、でも、実際の政治においては、政治に失望したり、しがらみが絡んだり、グジャグジャしている。そういったところも含めての「主権者教育」であり、「生徒会活動」のなかにはそういう要素もあってよい、という話が(おそらく西野さんのお話の主要な論点ではなかったかもしれないが)なんだか力強くてとても印象に残った。(参考リンク:西野先生のサイト

また、北村先生のお話は、私が実際に勤めていた中学校の実践について話されていたので懐かしさもありつつ、北村先生の実践に対する用意周到さ(?)というか、きめ細やかさを感じるものだった。3年間を見通して、子どもを育てつつ、学校も変えていく姿勢を久しぶりに感じられて、懐かしかった。すごく実践的で、たくさん参加されていた現場の先生方にとってすごく参考になるお話だっただろうと思う。

北村先生の話の中で、私自身にとって特に印象に残ったのは2点。
一つは、「あくまで主役は全校生徒だ」という話。そして生徒会は、それを醸成していくための「仲間」である、というところ。仲間として育て、一緒に関わる中で、結果的に一番育つのは生徒会役員であろうが、それでもあくまで主役は「全校生徒」であり、全校生徒に「自分で決めて、自分で変える」を体験させることがゴールである、と語られていたし、その目標を生徒会とも共有していた、と。確かにここを間違えると、単に生徒会にリーダー経験をさせるだけになってしまう可能性があるし、見るべきポイントがズレてしまうかもしれない。
もう一つは、フォロワーシップの話。私自身、フォロワーシップは重要だと思っている。生徒会だけが先走って色々と前に進めても、それが浮いて見えちゃったら話にならない。また、上の話と合わせて考えれば、全校生徒を主役にするには、生徒総会の場だけで完結する話ではないはずで。。。そのあたりを北村先生に質問してみたところ、北村先生の答えは、「草の根から民主主義を経験させる」ということであった。班長選びにしてもそう。「選ぶ-選ばれる、そこに権限と責任を生じさせる」という経験を草の根からやっていく。惰性でやるのではなく、丁寧にやる。そこから主権者教育は始まるんだ、という話だった(熱い!!!)。
学校全体が民主的でなければ民主的なクラスは作れない、という話がどっかであった気がするけれど、それと似た様な所があるかな。クラスのちょっとした一場面からして民主的じゃなければ、民主的な生徒会は行えない、という話かなと思う。このあたりが印象的だった。

▼ 今の世の中をどう捉えるか

さて、ここからはちょっと話は変わって、勉強会の2次会で感じたこと。

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ホッピーたくさん飲みました…

これまでも北村先生の「熱さ」「暑さ」にはいつも感化され(圧倒されw)てきたところがあるんだけど、「この熱さはどこから来るんだろう」と2次会のあいだ考えていた。で、その結果思ったこと。それは、出発点が「学校」ではなく「社会」だってことかもしれない。

昨日の飲み会でも所々で、「今の社会ってさ…」「子どもたちが生きていく社会ってさ…」という発言があった。そこがスタート地点なのだ。いつも、これからの社会に必要なこと、これからの子ども達に必要な力を自ら考えているし、そして、それが学校教育を通じて達成できると信じている。昨日の話で言えば、主権者教育はそういう北村先生の思いを実践に落とし込んだらたまたまそうなったという話で、出発点は、北村先生が今の世の中をどう捉えているか、というところにある。

一方、僕も含めて参加者は「主権者教育ってどうやるの」というところから考えてしまう。なんとなく必要そうだからやるわけで、かつ、それによって世の中がどうなるかなんて考えたりしない。本当によのなかに関係していくのか、さえ意識していない。もちろん、北村先生だって表立っては「世の中のために」なんて言わないけれど、いつもどこかそれが念頭にある気がする。
こういう勉強会に参加することはたまにあるけど、なんというか「ぐぐぐ」と引き込まれる時とそうでない時がある。その違いも、ここにあるのかも。○○教育や○○法のハウツーを教わるような会に出ても、なんとなく引き込まれないのは、そのあたりかもしれない。。。そういった意味で、昨日の勉強会はとても面白かった。

▼ 熱さの一端を…

そんなことを感じた夜だった。
自分自身、イベントを開催したりする時もあるわけで。
そう思うと、北村先生ほどの熱さを身にまとうことはないと思うけど(笑)、でも、自分自身の土台として「世の中とその実践との関係」については考えていきたいし、どこかそういうものを感じさせる人間でありたいなと思う。

以上

校内研でリフレクションのお話をしてきました

先日、横浜市立の小学校でリフレクションのお話をさせていただく機会を得ました。
今回、内容を検討している段階で意識したポイントについて、メモしておきたいと思います。

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1、経験学習の「入り口」としてのリフレクション

経験から学ぶこととリフレクションってイコールなのかなといつも思います。
少なくとも、「振り返ること」は経験から学ぶこととイコールじゃない。
言い換えると、「振り返るだけで学べるわけじゃない。」

ここ間違えると、なんか振り返りってやらされるんだけど、なんのためにやってんのかわからない、になる気がする。
経験学習でいうと、概念化というか持論化というか、メタ化というか、スキーマ化というか、、、そこまでいくと、「学んでる感」が出る。

<その経験から何を学んだんだろう>を、少しでも意識することは、ちょっとした違いだけど大きいんじゃないだろか。

2、自分へのフォーカス

オニオンモデル(コルトハーヘン)っぽいものを意識して。

これとレゴとの関係性がイマイチつかなかったので(つけなきゃいけないわけじゃないけどw)、今回は少し考えた。
ストレートに「あなたの強みは?」と聞かれるのはハードルがあるので、ある場面(レゴで作った場面)で発揮された強みを聞くというワンステップを入れた。

結果としては悪くなかった。
レゴとの関係においてもそれなりにいけたとおもう。。

3、前後半の関係

前半(レゴで場面を振り返る)と後半(その場面を通じて自分にフォーカスする)の温度差。
2、で言ったような意味的なつながりもそうだけど、場の様子についても前後半の関係を意識した。

一回ほぐして、深い問いに行くという。
安心できる場にしてから、じっくり考える場へ。
熱狂型から、冷静型へ。

というようなね。

4、「共有しない」の明示

自分と向き合う問いの一部については、「この問いについての回答は、あとで共有したりしません」と明言した。
本当に向き合いたい時って、「人に見られること」が不安要素になってしまう気がする。
「ここは外に出さないでイイ」を伝えたほうが、安心してやれるんじゃないかな(その問いの意義が腹落ちしていればなおさら)。

3も4もそうだけど、基本的に「安心して取り組んでほしい」って気持ちがあると思う。
特に今回は校内研だから、というのもあるかもしれない。
有料型の、「全員が全員、高いモチベーションを持って集まっている」というパターンではないというのも、これを意識した背景にあるかも。

 

<課題もメモしとく>

・1と2の関係

a)レゴと経験学習
b)レゴと自分へのフォーカス

は、それぞれうまくつながったんだけど、ab間のつなぎが難しかた。

・自分に向き合うことの課題

今回は自分に向き合うことの大切さをメッセージにしたけど、自分に向き合うことが単なる自己強化や独りよがりになることは避けたいなと思う。

・使命とか

自分の使命とか、自分が教員としてそもそもやりたいと思っていたこと、って必ずしもあるわけじゃないよなと思う。
「ただただ公務員だから」って人もいると思う。
というか、もともとは使命感を持っていても、それを失った人もいると思うし、特に校内研とか色々なモチベーションの意図がいる場ではこの語りかたは丁寧にやったほうがよさそう

<最後に>

今回、よんでいただいた先生が「りふれくしょんで校内がつながる」というお話をされてました。
多脚かに、そういう意味合いもあるよなぁ、と思いますし、とても素敵な言葉だと感じました。

以上。
箇条書きですが、この辺で終わりたいと思います。
では。

兵庫教育大学にて

先週、兵教大にてゲスト講義をしてきた。
川上先生が担当されている授業。
テーマは若手教員の人材育成。

横浜市の事例を紹介するという話。

これまでの多くの話を盛り込む中で、前半が駆け足になりつつ抑揚もない感じになったのが反省。
かつ、やっぱり最後は「(横浜の話を受けた上で)みなさんは何をしますか」というあたりを
考える時間をとればよかった。
くじ引きワーク的なものとかね。

とはいえ、浅野良一先生や上田真弓先生ともお会いできて、
新たなつながりもできた気がする。

余談になるが、僕がラーメン好きであるという情報を受け、受講者の方が美味しいラーメン屋を紹介してくださった。

ありがたかった。

そして、美味しかった。

明日が待ち遠しくなるリフレクション

「明日が待ち遠しくなるリフレクション」というイベントを開催しました。同年代の研究者であるつかはらさん、やまべさん、せきぐちさんと一緒に、ファシリテーターの一人として登壇しました。

内容はつかはらさん・私の前半パートと関口さん・山辺さんの後半パートの2セッションを行いました。
前半では、
●言葉にして対話し、フィードバックを受ける
●経験を整理するだけでなく、学びを整理する
●具体と抽象の両方の視点を持つ
といったあたりをテーマにしました。

時間があっという間に過ぎた、楽しかったというコメントも頂きました。反省ももちろんありつつですが、今回、やりたいことはそれなりにやれたかなという印象です。ですが、それ以上に、やりたいことはもっと生まれた気がします。このメンバーでまた何か開催してみたいです。また、いろんな方との出会いがありました。前向きなつながりもでき、これからが楽しみです。そして、原島くん(中学の教え子)とこの場で出会えたこと。これが何より幸せでした。いい1日だったなぁ。

つかはらさん、やまべさん、せきぐちさん、そして、ご参加下さった皆様、ありがとうございました。
また、このイベントについてご後援くださったリフレクトの皆様、特に、当日もご支援いただいた矢野先生、ありがとうございました。

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学びを”アクティブ”にする方法を探る-アクティブラーニング研究会 に参加して。

先日、東大の福武で行われた表題の研究会に参加した。
(※参考:peatixのイベントページ
実際参加してない人には伝わりづらい感じになっちゃうかもしれないけど、ひとまず備忘録的に自分のためにメモを残しておきたい・・・

会場には10分遅れで到着(ゴメンなさい)
参加者は50人強ぐらいでしょうか。

まず、会場自体がオシャレ。
自分にとっては行き慣れた場所ではあるが、このオシャレ感は若干気持ち高揚する。
んで、入り口には、お菓子やサンドイッチ、アルコールも用意されていた。
一方、参加者は(最初は分からなかったけど)結構「アクティブラーニング、
どうなんでしょう」的な空気を持っており、
【ゆるふわかつガチムチ】 的な、絶妙な空気だったように思う。

内容については、安斎さんと舘野さんの2本立て。

安斎さんの話の中で自分の中に留め置きたいと思ったのは2点。

・まずアクティブラーニングに関する整理。
学習科学で言われてきたような深い学びを狙うものと、
最近文科省が言っているような汎用的能力を狙うものと。
それらによって適合する手法も異なるのではないか、
その辺り整理していった方が、との話。

・もう一つは、まず先にコミュニティーを作ることの大切さ。
まさに、これこれ。
この本で岩瀬先生も書いてらしたけど、「安全・安心な場」を作ること、それがアクティブラーニングの前提になるんじゃないの、という話。

ほんまにそうだなぁと思う。
単にアイスブレイクというわけではなくね。
ま、場合によってはそれに頼ることも必要だったりもするんだろうけど。
失敗できる、自分の中身出せるような場にならないと、
本当に主体的な言動やそれを通じた学びなどは起きにくいんじゃないか、と。

ほんとそれやわー。
(エセ関西人が通ります)

後期の授業ではこの発想で行きたいと思っている。

舘野さんは立教でのPBLの実践やそれにまつわって考えてらっしゃることを中心に。

・まず最初のスライドにあった、
<平たくいったときに「どういう人を育てたいの?」という問いが
忘れられがちな状態がある>
ってのは、大事な問いだなぁと思う。
今回行って、一番「ポン」ってなったところかな。

アクティブラーニングって何?アクティブって?て話になるけど、
そういう人を育てたいのかってのをじっくり考えないと、
何を考えさせたいのか、どんな場面で主体的に取り組んで欲しいのか
(であれば、そこまでどういうデザインやどういうアプローチをするか)
というあたり、見えてこない。

でもまぁ、こういうことを考える良いきっかけになりうるよなって思う。
アクティブラーニングっていうワードがね。

・それと、アクティブラーニングあるある的な話もあった。
やらされ感あふれるグループワーク、みたいなね。
その中ではアクティブトランジションの(?)研究成果も紹介されていた。
参加型授業に出ることだけじゃその後のキャリアに繋がらない?だったかな。
こうやって、ちょこっとパス図が出てくると、「研究者っぽいな」と思って
ちょっとニヤリとしたw

・それから先は立教の話を中心に。
ポイントは[ PBLを回すというPBL ]。
それを可能にするのは組織開発の視点からPBLを見る、というあたり、とても参考になった。
自分は今PBL取り組んでいるわけじゃないけれど、研究室とか持つようになったら、
そういう形にしたい。

最後の質疑応答も、わりと具体的な話が出ていたように思う。
ただ、このあたりは自分の頭がボヤっとしててあまり覚えてないかもしれない。。。

終わってから、山手行って帰ろうかと思ったけど、馴染みの店員さんじゃなかったので、
MEGRO行って帰りましたとさ。
しっかり頭使って参加した研究会は久しぶりだったように思う。
そのせいか、帰りの電車は爆睡で乗り過ごしましたとさ。

そういえば、会場の一部ではファシグラが行われていた。
担当の方とFacebook友達になる予定だったのに、名前を忘れてしまった。。。

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